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追証(マージンコール)とは?発生条件と対策をわかりやすく解説

Nov 05, 2025 3:52 PM
警告ゾーンに近づく証拠金維持率ゲージを示すFXダッシュボードのイラスト

FX(外国為替証拠金取引)を行ううえで避けて通れないのが「リスク管理」です。その中でも特に重要なのが「追証(おいしょう)」、英語では「マージンコール(Margin Call)」と呼ばれる仕組みです。

本記事では、FXにおける追証の仕組み、発生条件、そして回避するための対策について初心者にもわかりやすく解説します。資金を守るための重要な知識として、ぜひ最後までご覧ください。

追証(マージンコール)とは?

 FXにおける追証の発生イメージ図

「追証(おいしょう)」とは、FX取引で保有しているポジションの損失が拡大し、必要な証拠金を下回ったときに、追加で入金を求められる制度です。この追加の証拠金を入金するよう求められることを「マージンコール」と言います。

FXでは、証拠金を元にレバレッジをかけて大きな取引を行うことができますが、相場が想定と反対方向に動いた場合、その損失も拡大します。その結果、証拠金維持率が一定の基準を下回ると、取引会社から「追証」の通知が届きます。

追証が発生する条件

追証が発生する具体的な条件は、FX会社によって異なるものの、共通して以下のような状況でマージンコールが発生します。

1. 証拠金維持率の低下

多くのFX会社では、「証拠金維持率〇%未満になった場合に追証発生」という基準を設けています。証拠金維持率は以下のように計算されます:

証拠金維持率(%)= 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100

この比率が基準を下回ると、追加の証拠金(追証)を入金しなければなりません。

2. 急激な相場変動

地政学リスク、経済指標の発表、中央銀行の金利政策などによって、相場が短時間で大きく動くことがあります。こうした急変動により、強制ロスカット(自動決済)よりも先に追証が発生することもあります。

追証が発生したときの対応

追証が発生した場合、FX会社から通知が届き、一定時間内に追加で証拠金を入金しなければなりません。対応が遅れると、すべてのポジションが強制決済(ロスカット)されるリスクがあります。

対応手順は以下の通りです:

  1. 追証通知の確認(メールまたは取引ツール)
  2. 指定された期日までに必要金額を入金
  3. 入金後、証拠金維持率が回復するか確認

追証の通知があった場合には、できるだけ早く対応し、損失の拡大や強制決済を防ぐことが大切です。

こちらの記事では、ロスカットの仕組みとその回避策を解説しています。合わせてお読みください。

FXで追証を回避するための対策

FX取引において、追証を避けるためには、日頃からのリスク管理が不可欠です。以下のような方法でマージンコールのリスクを最小限に抑えることができます。

1. レバレッジを抑える

高レバレッジは利益を大きくする一方で、損失も拡大しやすくなります。初心者はレバレッジ5倍以下を目安に、無理のない取引を心がけましょう。

2. 証拠金維持率を常にチェック

取引中は、証拠金維持率を定期的に確認し、維持率が100%を下回るようであれば、ポジションの一部を決済するか、追加で資金を入れる判断が必要です。

3. ストップロスを設定する

損失を自動的に限定できる「ストップロス注文」は、追証やロスカットを避けるうえで非常に有効なツールです。エントリーと同時に損切りラインを設定する習慣をつけましょう。

4. ゼロカットシステムのある海外FXを利用する

国内のFX会社では追証が発生しますが、一部の海外FX会社ではゼロカットシステムが導入されており、口座残高がマイナスになっても追加請求されることはありません。これにより、追証のリスクを完全に回避できます。

EC Markets などの海外口座での口座開設を考慮しましょう。

まとめ:追証を正しく理解してリスクを管理しよう

FXにおける「追証(マージンコール)」は、リスク管理の要です。証拠金維持率を下回ると追加の入金が必要になり、未対応のまま放置すると強制ロスカットとなってしまいます。

しかし、事前にリスクを把握し、レバレッジ管理・損切り設定・証拠金維持率のチェックなどを徹底すれば、追証のリスクは大きく下げることが可能です。

自分の資金を守るためにも、「追証」や「マージンコール」の仕組みを理解したうえで、計画的なFX取引を行いましょう。